理事長挨拶

ポスト・コロナ時代の日本の役割

Sukehiro HASEGAWA

 新型コロナウイルス拡大は日本のみならず世界中の国々で多大な感染者と死者をもたらしている。多くの国の政府は国境を閉じ外国からウイルスを持ち込まれるのを阻止しようとしている。徳川幕府が外来の宗教や思想が侵入して日本の社会を破壊することを防ぐために鎖国をしたことを思い出す。このコロナ感染病のパンデミックと同じように、人類を脅かす地球規模の問題が増えてきている。地球環境破壊と気候変動、そして軍拡競争の再開である。人類の加速する経済活動がもたらす環境の破壊は地球の生態系を崩し、混沌とした世界での権力闘争は想定外の武力衝突を起こす可能性を増している。そして人間の欲望と偏見は国内外で多大な格差と紛争を起こしている。その上に人口知能(AI)が人類に計り知れない恩恵のみならず危害をもたらそうとしている。このように激動する世界で平和と安定し社会を築き上げるには、日本がどのような役割を果たしていけるか問われている。

 江戸時代の末期に日本は「黒船」に迫られ開国して「明治維新」で「藩」からなる集合体であった日本に中央集権国家を形成した。第二次世界大戦後に、日本は憲法で人間の自由と尊厳を重んじ、恒久の平和を念願し、全世界の人々がひとしく恐怖と欠乏から免かれ、安全と生存を確保できるように、新たな憲法で武力ではなく相互信頼に基づいた国際協力で「名誉ある地位」を国際社会で得ることを誓った。その為には武力ではなく国際協力を行い、2013年の東日本大震災の時には、国際社会から圧倒的な同情と支援を得た。今こそ、自国民だけの安全と福利のみならず、国際社会の全ての人たちの生命を守ることが、人類の崇高な理想と目的を達成することになると思う。人類共生の未来を切り開き、世界の市民と共に新たな世界観に基づいたビジョンを持って、理想が現実になるように、日本がリーダーシップを発揮する時です。その為に私たちは新たな思考方法で行動することが必要である。



   令和2年6月1日



長谷川 祐弘                   
特定非営利活動法人 日本国際平和構築協会 理事長